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c8badb1f8881dee929424750b6cdb6e9_s ブランディングについて少し踏み込んだ内容を書いていきます。
人間には、視覚、聴覚、味覚、嗅覚、感触の5つの感覚があります。
その五感に訴えるブランディングについて解説していきます。

五感に訴える

ブランディングは、圧倒的に視覚に訴えるものが
多いです。その次が聴覚です。

視覚、聴覚に訴える典型的なものがテレビCMです。
しかし、人間には味覚、嗅覚、感触に感覚もあります。

これらの感覚に訴えるブランディングで、
他社との差別化を図っているものがあります。

衣類などは、見た目より肌触りなど感触などで売れています。

食べ物の食感、かんだ時の音、これらをブランド化したり、
自動車メーカーはドアが閉まる音や新車の特有の香り、
デジカメはシャッター音、というふうに五感を刺激する音で、
ブランディングに成功しています。

このような五感の刺激は、
大脳皮質の連合野(論理的に考える部分)、
脳の古い部分「扁桃核」(感情に影響する)が
いっしょになって消費行動に影響を与えます。
特に、「扁桃核」が強く消費行動に影響します。

色で視覚を刺激する


あなたのまわりにも五感に訴えるブランディングは必ずあるはずです。
視覚に訴えるブランディングで分かりやすいのが色でしょう。

色で何のブランドか誰が見ても分かります。
パトカーの色、救急車、消防車、郵便車というふうに誰が見ても
色で分かります。

コカ・コーラは赤白でブランド構築していますし、
コンビニ大手のローソンは水色、お店のカラーがあります。
ただ、色によるブランディングは原色とかそれに近いものが多いかもしれません。

色で鉄道路線、バス路線を区別するブランディング


79b987c9b54c1836f17c84520d6018c8_s 鉄道やバスなどの交通機関もボディカラーがブランド化しています。
色でどこの鉄道会社か、バス会社か分かるようになっています。

また鉄道会社によっては、誤乗車防止のために、
路線ごとに電車のボディカラー色分けしている場合があります。

写真は路線ごとに色分けされた電車
JRだと、山手線が黄緑、京浜東北線が水色、中央線オレンジ、
総武線黄色という具合にです。

また、鉄道会社によっては、誤乗車防止のために、
特急と普通で色を使い分けているところもあります。

元々、昔の国鉄、現JRでは、こげ茶色の通勤電車ばかりで、
今みたいにカラーじゃありませんでした。

ところが、戦後の混乱が落ち着き、ややゆとりが出来るようになった
昭和20年代~30年代、誤乗車防止のために、
電車のボディーを路線ごとに色分けするようになっていきました。

元々は、誤乗車防止という合理的な理由から発生した路線ごとの
電車の色分けは、何十年と同じボディーカラーを使うことにより、
○○線はこの色××線はこの色というふうに、路線ごとの電車の色が
ブランド化していったわけです。

今では銀色のステンレスボディーむき出しで、
無塗装が基本、それそれの路線のカラーの線を最低限塗装する
簡易塗装のため、むしろ、昔より色の強調は薄まった感があります。

むしろ、銀色のステンレスボディをブランドイメージ化させたのが
東急です。

1962年、東急は当時の日本ではまだ珍しかった無塗装の
オールステンレスボディの電車を運行しました。

その無塗装のメタリックの銀色に赤のラインを入れ
東急カラーが構築されていったのが70年代です。
東急は、路線バスも電車と同じ色にしました。

これが東急のブランドカラーになっています。
ステンレスむき出しボディの電車が当たり前になった今でも
東急は、銀色のステンレスというブランドイメージが
確立しているために鉄道関係者やマニアの間で、
ステンレス王国などと言われています。

また、バスのボディーカラーも伝統的なボディーカラーを
何十年も変えず、○○バスはこのカラーというブランドを作り出している
バス会社は多々あります。

白いクラウン

1967年に発売された3代目トヨタクラウンは、
「白いクラウン」のキャッチコピーで販売されました。

それまで日本では、乗用車で白色を使うことは法律で禁止されていて、
白色が解禁になったことに目を付けたトヨタが、
「白いクラウン」で販売したことで、
白色の常用車は日本人に好まれることが分かりました。

トヨタは「白いクラウン」で、公用車的イメージが強かったクラウンを
個人ユーザー向け販売という戦略化も行いました。

トヨタは、クラウンの販売で「白いクラウン」「白い乗用車」
という乗用車のイメージをブランド化したわけです。

聴覚に訴える


6d4dacb7054deea16ddd6918316fd8b5_s 高級車のドアの閉まる音は、重厚な音を出すために音響技術者、心理学者が開発しています。
これは、高級車らしさという付加価値を人工的に作り出し、ブランディング化したものです。

また、デジカメのシャッター音は、わざと昔のシャッター音が出るようにして、
きちんと撮影できたという信号をユーザーに送っています。

デジカメなので元々昔ながらのシャッター音など最初からありません。
むしろ、シャッター音がないと、きちんと撮影できているか、
ユーザーは不安になりませんか?

シャッター音自体が、アナログ時代にカメラのブランディングになっているので、
デジカメでは、人工的に作り出して、ユーザーを安心させているとも言えます。

これらは意図的に作られたもので、聴覚に訴えることによって購買意欲を
刺激します。

音を出さないことをブランディング化した例


また、こんなものもあります。
トイレの音など忌み嫌われるものから逆でに取って、
行われた商品戦略があります。

海外の人はあまり気にしませんが、日本人はトイレの音を気にします。
便器のふたが勢いよく倒れて閉まるのを日本人は嫌います。
日本のメーカーは、便器のふたが静かの倒れて閉まる製品を作っています。

日本航空が1960年代に、日本最初のジェット旅客機DC-8型機を
国際線で運行したときに、トイレの便器のふたがばたんと閉まることを嫌って、
アメリカの製造メーカーに日本人好みに
静かに閉まるように作らせたそうです。

また、トイレで用を足す音が人に聞かれるのを嫌がる日本人向けに、
水が流れる音付の便器が、公衆トイレなどで使われています。

音が静か、音が出ないというのは、あるいは違う音が出るというのは、
嫌われる音を消すために、この状況を逆でに取った商品戦略でしょう。
これが現時点でどこまでブランディング化出来ているかは分かりませんが、
十分ブランディング化は可能だと思います。

感触に訴える

衣類などの販売は、感触、着心地や肌触りなどを試着して確認してもらうという
販売戦略が行われています。

家庭用の洗濯用の洗剤のCMでも、よく洗った後の手触りや肌触りが良いことを
アピールして販売しています。

ユニークな感触を刺激する販売方法


感触を刺激する、ユニークなブランディングが、いわゆる握手会などに
代表されるAKB商法です。

アイドルに直接会える、握手してもらえる、このやり方でAKBは一つの
ブランドを構築してきました。

CDなどに握手会に参加できる権利(いわゆる握手券)を入れ販売するもので、
お客さんは、アイドルと握手出来たことを友達に自慢したり出来ますし、
「この手は洗わない」というお客さんだっているかもしれません。

追っかけをしているファンの中にはCDを大量に購入し、
何度も握手会に参加人達もいます。

これが、今のアイドルイベントの一つの販売戦略、
方向性として確立されていますし、AKB商法はブランド化に成功した例です。

ただし、私の知っている限り、握手会はAKBに始まったことではありません。
AKB48が登場したのは2000年代入ってからですが、
握手会のイベントは、90年代の終わりには、声優イベントなどで既に
行っているところがありました。

たまたま、AKBがヒットしたから、握手会がブランド化されていっただけと
私は考えています。

嗅覚に訴える


食べ物は味より匂いが重要とまで言われています。
食べ物屋の前を通ると、食べ物の匂いがして、
それが消費者を惹きつけます。

パン屋の前を通ると、意図的にパンの匂いがお店の排気口から外に
出るようにし、嗅覚を刺激する戦略まで行っています。

架空のものを意図的に作りだしたブランディング


これは、食べ物ではありませんが、これも嗅覚を刺激したブランディング例です。
自動車で、新車を買うと車内から独特の新車の匂いがします。

新車の匂いは、自動車工場のエアゾール缶から車内にスプレーされ、
6週間は持続します。
新車の匂いなどというものは意図的に作り出されたもので、
最初から存在するものではありません。
これは、自動車メーカーの嗅覚を刺激し顧客を満足させる戦略です。

この新車の匂いは、実在しない架空のものを意図的に作り出し、
お客さんを満足させる、戦略に成功しているわけです。

高級車のドアの閉まる音や、新車の匂いなどの例から、
その気になれば、他にも実在しない虚構のようなものを
商品に付加価値として付けることによって販売戦略であったり
ブランディンは十分できるはずです。

味覚に訴える


e4709af6ed2891691fbcb8429b59ae53_s 食べ物の食感、ぱりぱりという歯触りなどをブランド化して成功したのがケロッグのコーンフレークです。

ケロッグは専門の音楽研究所で音響研究までして、あの独特のパリパリという噛んだ時の食感と味をブランド化し、他社との差別化をしています。



食べ物を噛む時の音で見る者を刺激する戦略はかなり昔から
CMで行われています。

ケロッグと同じように、ソーセージの歯触り、噛んだ時の
食感を刺激するブランディング戦略がありますね。

また、コカ・コーラにしてもビールのCMにしても、
飲むときのゴクゴクという音を五感を刺激する戦略に使われています。

五感を刺激ブランディング戦略はどこまで進んでいるか


五感に訴えるブランディングが重要ですが、視覚的なものに頼り過ぎて、
聴覚によるものはある程度できたとしても不十分、
味覚、嗅覚、触感などの感覚を刺激するブランディングは、
ほとんどできていないと言われています。

視覚に関するブランディングが中心になってしまいましたが、
それは、視覚に訴えるブランディングが圧倒的に多いという事情もあります。
特にメーカーのブランドカラー化されているものまで含めると
まだまだあります。

さらに、まだ未発展分野の味覚、嗅覚、感触に訴える戦略は
今後発展してくるものと思われます。

ただ、テレビやネットの画面では、視覚、聴覚に訴えることしか
出来ません。匂いを出すテレビやモニターは技術的に開発は無理でしょう。

ここまで紹介してきた五感を刺激するブランディングは、ほんの一例にすぎません。
実際にはまだまだありますし、いずれ紹介しながら、
またブランディング構築について書くことになるでしょう。


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